「チャップリンとヒトラー」を読みました



昔、なにかで


"チャップリンとヒトラーの生まれは 4 日しか違わない"


と見聞きして、心に残っていました。



それもあって図書コーナーで、この本を見かけたとき自然と手が伸びた、というわけです。





本を読んで、生まれ以外にも、2人の人生は直接面識はなかったにも関わらず、不思議なくらい交差していたと知りました。


 4日違いで生まれ、


 同じ時期に同じ髭を生やし、


 第二次大戦開戦の直後に、チャップリンは『独裁者』撮影開始、


 ヒトラーがパリに入城した翌日、チャップリンは『独裁者』のラストの演説を撮影


といった具合です。



まさに同じ時代を生きた 2 人だからこその、対照的な価値観や人生。


現代に生きる私にしてみたら、あたり前のようにチャップリンの考え方、生き方に賛同してしまいます。


それでも、この本を読むと、自分が 2 人と同じ時代に生きていたら、果たしてそう考えられていただろうか。


考えるだけでなく、自分が正しいと思える振る舞い、行動をできていただろうか。


100パーセント自信を持って、イエスと答えられない自分に気が付きました。



その時々では、多くの批難を浴びることがあっても、時代に翻弄されず、物事の本質に目を向け続け、ゆるぎない価値観で信念を貫き通したチャップリン。


だからこそ、時代を超えて、人々の心を動かし楽しませられる作品を生み出しました。


あらためて、クリエイティビティに携わる人間にとって大切なことは何なのか、再認識させられました。