ご近所さんの手づくりパン



実家にいると、時々母から、


「明日の朝、パンを受け取りに行ってもらえない?」


とお願いされます。


もちろんふたつ返事で OK。



翌朝 8 時頃、てくてくと出かけていきます。


5 分ほどで、1 軒のお宅の前に到着。


ピンポンを鳴らすと、中から



「はーい!」



という元気な声。



玄関の扉を開け、



「おはようございます。パンを受け取りに来ました。」



「はい、どうぞー」



持ってきた紙袋に、できたてのパンを入れてもらいます。


周りにふわーっと広がるパンの香り。


今すぐつまみ食いしたくなる気持ちを抑えつつ、



「いつもありがとうございます」



と、小さなジッパー付の袋に入れた 300 円を渡すと、



「こちらこそ!」



次回のために、空の袋が戻ってきます。



玄関を出ると、他のお客さんが待っておられました。



「お待たせしました」



と、軽く会釈をして、お宅を後にします。





もともとパン作りが趣味で、


"パンは食べるより、作る方が好き"


というご近所さんが始めた、週 1 の手作りパンのおすそわけ。



ふわふわで、とてもおいしく、ご近所界隈でもなかなかの評判。


趣味が高じて、ご近所さんから喜ばれることができるなんて素敵です。



実家近辺での、様々なご近所づきあい。


もちろん、それが故の面倒なこともあるのでしょうが、両親を見ていると、ご近所さんたちがいるから、ここに住み続けたいんだろうなぁという気がします。


実家にいると、ご近所コミュニティの大切さをあらためて感じます。