大塚康生さんの「作画汗まみれ」を読みました



最近、私の読書ライフはスタジオジブリ関連が多く、鈴木敏夫さんの「仕事道楽」や高畑勲さんの「映画をつくりながら考えたこと」を読みました。


そして、次に図書館で借りてきたのは、大塚康生さんの「作画汗まみれ」です。





大塚さんは「ムーミン」「ルパン三世」「未来少年コナン」などの作画監督を務められた日本を代表するアニメーター。
昨年 89 歳でお亡くなりになりました。



私は、アニメの制作現場について、まったくの無知だったのですが、この本には日本のアニメ黎明期がどのような状態だったのか、現場ではどういった役割やプロセスで制作されていたのかが、わかりやすく書かれており、


"なるほど、そうやってつくられていたのか"


と非常に興味深く読みました。



また、個人的におもしろかったのが、巻末論文として掲載されている高畑勲さんの論文、
「60年代頃の東映動画が日本のアニメーションにもたらしたもの」
です。


大塚さんの文章を一通り読んだ後、この論文を読むと、アメリカを代表するディズニーアニメと、日本のアニメの違いが自分の中で実にくっきり浮かびあって、とても納得感がありました。



さらに、この本を一気に読み終えた後、YouTube で公開されているカリオストロの城の冒頭 10 分を観なおしてみました。




【本編プレビュー】ルパン三世 カリオストロの城 |"LUPIN THE 3RD: THE CASTLE OF CAGLIOSTRO"(1979)



楽しすぎて、思わず何度もループして観てしまいます。


特にカーチェースのシーンが最高!



アニメーターとして、何より "動き" を大切にしてこられた大塚さんの「作画汗まみれ」を読んだことで、私の中でアニメを観るときの視点が増えた気がします。


知識が増えると、物事って一層楽しくなるものですね。